夜、布団に入って目を閉じても、頭の中だけが静まらない。
「明日の仕事、ちゃんとできるかな」
「今日のあの言葉、気まずかったかも」
そんなことを考えているうちに、気づけばもう深夜。
寝たいのに、眠れない。
そんな夜が続くと、「どうして自分はこんなに眠れないんだろう」と落ち込んでしまいます。
けれど私は最近、眠れない夜は“心からのSOS”なんじゃないかと思うようになりました。
眠れない夜の奥にある「緊張」
私たちの体は、がんばっているときほど交感神経が働いて、心も体も“戦闘モード”になります。
仕事のプレッシャー、子育ての不安、人間関係の小さなストレス。
それらは昼間だけじゃなく、夜になっても体の中に残っています。
だからこそ、布団に入った瞬間にリラックスできないのは、実は自然なこと。
体は横になっているのに、心だけはずっと立ち上がっている。
そのギャップが「眠れない」という形で現れているのかもしれません。
眠れない夜は、あなたが“本当によくがんばっている証拠”です。
心が「もう少しだけ休ませて」と言っているのだと思います。
「眠れない自分」を受け入れる
以前の私は、眠れない夜が大嫌いでした。
早く寝なきゃと焦るたび、ますます眠れなくなり、結局スマホを眺めて夜明けを迎える。
翌朝、鏡に映る顔を見て「また眠れなかった」と自己嫌悪。
でもある日、友人に「眠れない夜は、心ががんばりすぎた日なんだよ」と言われたんです。
その言葉にハッとしました。
眠れない夜を責めるんじゃなくて、「今日も一日、よくやったね」と自分をねぎらう時間にしてもいいのかもしれない。
そう思うようになってから、心が少しずつ軽くなりました。
小さな“眠れない夜の過ごし方”
眠れない夜は、無理に寝ようとしなくてもいい。
私はそんなとき、こんなことをしています。
・あたたかいハーブティーを飲む
・好きな香りのアロマを炊く
・ノートに、今日のよかったことを3つ書く
・お気に入りの音楽を小さく流す
すると、不思議と心が穏やかになっていきます。
眠れなくても、体はしっかり休めているんだと感じる瞬間です。
眠ることよりも、“安心して横になること”を大切にする。
そう思うと、夜の時間が少し優しくなります。
「眠れない夜」も、人生の一部
眠れない夜って、孤独に感じるかもしれません。
でも、同じように眠れずにいる人はきっと世界のどこかにいる。
みんなそれぞれ、心の中で何かと向き合っている。
夜は、そんな私たちの心をそっと包んでくれる時間なのかもしれません。
静かな闇の中でしか見えないものも、たくさんあります。
たとえば、自分の本音。
たとえば、誰かへの優しさ。
たとえば、明日を少しでも良くしたいという想い。
眠れない夜は、それに気づくための小さな時間。
焦らなくていい、がんばらなくていい。
夜は、あなたを責めるためにあるんじゃなくて、癒すためにあるのだと思います。
おわりに
眠れない夜を、どうか恐れないでください。
それは「もう少し、自分をいたわって」と心が教えてくれているだけ。
もし今夜も眠れなかったら、深呼吸して、静かに自分の胸に手をあててみてください。
今日もちゃんと生きた自分に「ありがとう」と言えたら、それだけで十分です。
眠れなくても、あなたはちゃんと休めています。
そして明日は、今日より少しやさしい日になるはずです。
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